空を見上げると、薄い雲、灰色の雲、不思議な形の雲など、様々な雲が出ていますね。
あの雲の名前はなんだろう?これから天気が悪くなるかな?などと思ったことが一度はあると思います。
ここでは、雲の種類と天気の関係や豆知識についてご紹介します。
雲は全部で10種類!「十種雲形(じゅっしゅうんけい)」とは
雲は、国際気象機関(WMO)が発行した 「国際雲図帳」をもとに、国際的基準で大きく10種類に分類されていて、それを十種雲形といいます。
形や発生する高さによって、呼び方が変わります。
10種類の雲の名前と発生する場所
それぞれの雲の特徴
①巻雲
「すじ雲」と呼ばれる雲。糸のように散らばった白い雲。
秋から冬によく見られ、最も高い所に現れる。
すじ状のまま広がっている場合は天気が崩れることが多く、乱れて広がっていると晴れることが多い。
②巻積雲
「いわし雲」「うろこ雲」と呼ばれる雲。
魚のうろこのように規則的に集まっている雲で、厚みが出てくると天気が崩れやすい。
③巻層雲
うすいベール状で太陽が透けて見える雲。
太陽の周りに輪っかのように見える雲ができることがあり、それを「ハロ」という。地上のものに影ができる。
④高層雲
灰色で厚みがあり、ベール状の雲。厚みが増すと雨を降らせる場合もある。
空全体を覆うことが多く、分厚いので日光を遮るため、地上のものに影はできない。
⑤高積雲
「ひつじ雲」と呼ばれる雲。大きくなってくると天気が崩れ、小さくなってくると晴れてくることが多い。
白色や灰色の丸みのある雲のかたまりが規則的に並ぶ雲。
⑥乱層雲
「雨雲」「雪雲」と呼ばれる雲。
空全体を厚く覆う暗い灰色の雲。いかにも雨を降らせそうな雲。
⑦層雲
「きり雲」と呼ばれる雲。灰色の霧のような雲で、霧雨を降らせることがある。
最も低い地上から600mくらいのところに現れる。
地表に接していれば「霧」、接していなければ「層雲」
⑧層積雲
「くもり雲」と呼ばれる雲。灰色または白みがかった大きなかたまりの雲。
レンズ状、ロール状などの形状で、丸みがある。
雨を降らせることはあまりない。
⑨積雲
「わた雲」と呼ばれる雲。青空にぽっかり浮かぶ綿のようなかたまりの雲。
発達し大きくなると激しい雨や突風を伴う。雷は発生しない。
⑩積乱雲
「入道雲」「かみなり雲」と呼ばれる雲。
大気の状態が不安定(上空に冷たい空気、地上は温かい空気の層がある)な気象条件のときに、強い上昇気流によって巨大化し、垂直方向に発達した濃密な雲。
相当発達すると上部が平らになり「かなとこ雲」と呼ばれる。
雲の底は非常に暗く、突風、強い雨、ひょうを降らせる。雷が発生する。
これってどうなの?その他の雲の豆知識
前線って、どうして雲ができるの?
温かい空気と冷たい空気がぶつかるから、雲ができるのです
前線とは、暖かい空気と冷たい空気がぶつかる境目のこと。
ぶつかることで、暖かい空気は軽いため、冷たい空気の上へ上がっていきます。
すると、温かい空気の温度が下がり、空気の中に含まれていた水分が、小さな水滴や氷に変わります。
この水滴や氷が雲になるため、前線のそばには雲ができるのです。
飛行機雲っていつもできる?見えない日もあるけど…
条件が重ならないとできないので、見えたときはラッキーかもしれません!
上空の温度が低く、湿度が高いときに、ジェット機の排気ガスが空気中に放出され、排気ガス中の水蒸気などが小さな水滴となることで雲ができます。
原理としては、冬の寒い日に人間がはく息が白く見えるのと同じこと。
なので、飛行機雲はいつもできるわけではなく、温度・湿度・排気ガスの温度などの条件が揃ったときだけに見られるのです。
おわりに
何気なく見ていた雲にも知らないことがたくさんあったのではないでしょうか。
空を見上げるのがちょっとだけ楽しくなる雲と天気のお話でした。
あなたもぜひ雲を観察して、これからの天気を想像してみませんか?
参考:気象庁
:日本気象協会tenki.jp
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